CLP開発

CLPとは

超厚合板=CLP<Cross Layered Plywood>は、木材を薄く剥いた板(単板)を乾燥させ、その単板を繊維方向が直交するように重ねて接着剤で張り合わせた木質材料です。通常の合板は30mm厚程度、超厚合板はさらに厚手化することにより、中・大規模建築物の構造用途を想定しています。国内シェア2割超の石巻地区合板メーカーが持つノウハウを最大限活かし、安定した品質と低コスト等を実現する宮城県発の製品として開発を進めています。試験的に製造した200mm厚の超厚合板が木造ビルの接合部分として使用されたことから、今後も木造の中・大規模建築物に採用される可能性があり国産材の新たな需要が期待されています。


CLP開発の取組み

超厚合板 製造工場見学会
超厚合板は、構造用合板をさらに厚手化し面材自体に強度を持たせることにより、中高層建築物への適用を可能とした新建材です。超厚合板についてより理解を深めていただくため、西北プライウッド株式会社にて超厚合板製造工場の見学会を開催いたしました。
  

超厚合板の開発方向の調査方針及び実施案の策定
当協議会に所属する建築設計・監理業務を専業とする日本建築家協会JIA宮城地域会の会員が専門的知見に於いて、超厚合板を用いた構造部材や建築建材等の利活用の実現に向けた実効的な策定について検討を行いました。

〇建築部材に対する利用提案
〇住宅・非住宅建築物への利用
超厚合板は、その特性から構造用合板と同様に水平構面として期待し、尚且つ剛性等が高いことから受け材を省略し、大梁スパンを超厚合板の規格サイズまで広げることが可能と思われます。これにより天井懐空間が拡大し、設備機器等の計画が容易になります。さらに、大梁も超厚合板で形成できれば、木質かつ大スパンの無柱空間が形成でき、プラン計画の自由度が広がると推測できます。
≪活用例≫
・鉄骨造中層ビルへの利用
・戸建て住宅への利用
・超厚合板+鉄骨のハイブリット構造への利用…等

▼事務所平面図
▼戸建て住宅〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇▼超厚合板ハイブリット

〇パネルシステムとしての活用
〇〇〇〇〇防音室〇〇〇〇〇〇〇〇〇キッチンカー〇〇〇〇〇〇〇〇屋外サウナ(左:タル型・右:ハコ型)


物性試験の取組み

〇令和3年度…90mm厚

〇〇〇〇単板強度測定〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇2級曲げ試験〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇1級曲げ試験

〇令和4年度…JAS50mm厚

2級曲げ試験(石巻合板工業)〇〇〇〇〇〇〇〇〇曲げ性能試験(県林業技術総合センター)

〇令和5年度…東北能開大と共同研究

〇〇〇〇〇耐力壁試験〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇水平構面試験〇〇〇〇〇〇〇〇〇床衝撃音試験

CLP活用事例

〇コンテナユニット
東北大学 前田研究室と共同で超厚合板とCLTを活用したコンテナユニットの試作品を2基製作し、大規模社会実験「JOZENJI STREET STREAM」のブース店舗として使用されました。
イベント終了後は、純木造タイプを深沼ビーチクリーン、鉄骨梁タイプを仙台市に寄贈しました。
▼大規模社会実験「JOZENJI STREET STREAM」

〇〇〇〇〇〇〇〇純木造タイプ〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇鉄骨梁タイプ

▼深沼ビーチクリーン〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇▼第40回全国都市緑化仙台フェア

〇超厚合板カウンターユニット
▼WOODコレクション2024展示〇〇        ▼覗橋パーク(秋保)常設

各種パンフレット・チラシ

「CLP」パンフレットをPDFにてご覧いただけます。
  
みやぎ新建材CLPパンフレット   〇〇カウンターユニット〇〇〇〇〇

CLP開発プロジェクト 参画企業
セイホク株式会社と石巻合板工業株式会社が主体となり、当協議会会員公募によるプロジェクトチームを立ち上げ、産学官連携による製品開発体制を構築し、みやぎ新建材「CLP」の製品開発と普及に努めてまいりました。
〇プロジェクトメンバー名簿はコチラ